マナビーの大切にしている行事のひとつに、「manaby TALK!」というイベントがあります。このイベントはダイアローグについて各事業所で得た気づきや学びをシェアするものです。2021年12月、第3回目のmanaby TALK!が開催され、全国27拠点のスタッフがオンラインで集いました。
(広報 大坪)
ダイアローグに注目したのは、創業まもない2017年。「自分らしさ」を探究していく会社にしたいと立ち上げた当社ですが、明確な答えのない「自分らしさ」を探究するために学び始めたのが、ダイアローグでした。
社内に「manaby ラボ」という特任チームを発足して、有志メンバーが集まり勉強会を開催したり、本を読んでシェアしてみたり、「とにかく実践だ!」と仲間と対話をしてみたり……まさに手探りで試行錯誤しました。(過去の勉強会の様子はこちら)
これらの取り組みを初期からアシストして見守ってくれたのが、現マナビー顧問であり多角度からコミュニケーション研究をされている若新雄純さんと、同じく顧問としてマナビーの支援と支援員を支えてくださる心理学の専門家 平泉拓さんです。
お二人のアドバイスをいただきながら、学びをシェアする場として「manaby TALK!」が生まれました。
まずはダイアローグを学び、議論と会話と対話の違いを意識しながら実践する中で、チームごとに得た気づきや想いをわかちあった1・2回目。そして3回目の今回は、その学びをもととした支援=マナビーらしい支援について対話し、各事業所の支援事例を紹介しました。
(配信現場の様子)
manabyグループ全体で事業所や部署ごとに30チームが参加、当日はそのうちの5チームが事例を紹介しました。配信スタッフのひとりとして仙台本社で参加した私も、発表のたびに深く頷き唸りながら運営することに。
そのうちの一つに、自身の障害を受け入れられない利用者に寄り添った事例がありました。この事業所では「障害受容の拒否感」について何度もダイアローグし、拒否感も含めて受け入れる雰囲気をつくることに注力。その結果、落ち込みがちだった利用者が徐々に前向きに就活に取り組めるようになり、いまでは障害受容にこだわらずに働くことができているというお話でした。
これに対して若新さんは
「障害を受容しないというのはひとつの価値観。自分の価値観を周りに理解してもらえると、安心するし気持ちも前向きになる。どんな価値観があるのか、またそれを受け取ったよと伝えられるのが対話」と解説。
さらに平泉さんも続けます。
「一般的な社会の常識では、障害受容はすべきというものかもしれないが、実際に問題なのは常識と個別性のつながり方。どちらかが問題なのではない。問題は常識と本人の思いにギャップがあるということ。このケースは事業所のみなさんで対話して、本人に寄せていく選択をした」
対話をすることで「明確な正解はないけれどいまはこうしてみよう」と行動し、その結果をまた対話して相手を知ろう学ぼうと積み重ねることが、安心できる心地よい雰囲気につながるんだなと思いながら聴きました。同時に自分は自然と社会の常識や暗黙のルール、~すべきという考えに囚われていないかしら、とこっそり背筋を伸ばしたのでした。
それぞれの発表や様々な立場からの視点についてはまた別途お伝えするべく、企画準備中です。ダイアローグをテーマにしたインターンシップも開催中ですので、もし気になったらぜひ覗いてみてください。
(大人の方のご参加も歓迎!)